最近は、組織論やリーダーシップに関する本を読んでいます。その中でイノベーションを起こしている人はどのようなことをしてるのかという内容がありました。イノベーティブな商品を生み出す会社や起業家、こういった人たちは、どのような特徴を持っているのでしょうか。
結論から言うと、イノベーションを起こせる人は社交的であるという特徴があるようです。
イノベーティブな人というのは孤高の天才というイメージがあるかもしれません。一人で静かに考えて、黙々とアイデアをひねり出し、誰も想像もつかなかったようなイノベーションを起こす。このようなイメージがあるかもしれません。
しかし、実際にイノベーションを起こせるような人は、天才肌というよりかは社交的な人であるようです。
では、なぜ、社交的な人がイノベーションを起こせるのでしょうか。それは、二つの背景があります。
一つは、人間はそもそも、自分ひとりでは自分の常識、自分の固定概念から、なかなか抜け出すことはできない、という特徴があります。自分の常識、自分の会社の常識、業界の常識など、様々な標準、デファクトスタンダードがあると思います。しかし、これを打ち破るためには自分一人では非常に難しいです。この点が明らかになってきています。
二つ目の特徴として、業界の常識や固定概念を打ち破るためには、自分と異なる意見視点を持つことが大事になります。そのためには多様な人と意見交換したり、情報交換をすることが必要になってきます。そのため社交的な人ほど、そのような有益な意見交換や情報交換をすることができ、今までの常識や固定概念を違った角度から観察することができます。そうしてイノベーションの種が生まれていくわけです。
コミュニケーション力が大事とよく言われます。ある研究では、コミュニケーションの差で年収が2倍にもなる、という事例もあるようです。このようにコミュニケーションが重要なわけですが、もう少し掘り下げると、自分と異なる価値観考え方を持った人とのコミュニケーションが非常に大事だということですね。
意識的あるいは無意識的に、人間というのは、自分の価値観・考え方、自分の殻に閉じこもりがちです。そうする方が楽で安心するからです。
しかし、これからの社会では様々な分野で変革を起こしていく、イノベーティブな人が求められる時代です。そうなってくると、自分一人で何でもこなすのではなく、いわゆる認知能力・頭の良さを磨くよりも、沢山の人と交流するほうがイノベーションを起こせる可能性が高くなるわけです。
教育の段階から、このような画一的な考え方を教え込むのではなく、様々な考え方、多様な考え方を受け止めていけるような、そのような人材を育てていくことが大事なんじゃないかと感じました。
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